ウォークスルーシューズクロークはデメリットが多い!!

新築の間取りでウォークスルーのシューズクロークを考える人もいるようですね。しかしウォークスルーシューズクロークはデメリットもたくさんあり、安易に採用するべきではないものなのです。

ウォークスルーシューズクロークは、玄関にシューズを置くことがなくなり玄関がすっきりします。しかし数々のデメリットをしっかり把握し、入居後に後悔しないように考えておくべきです。

ウォークスルーシューズクロークとは?

ウォークスルーシューズクロークとは、以下のようなものです。

玄関からの動線

上図を説明すると、玄関からフロアに上がるのは普通は①のコースになります。しかし②のように、シューズクロークを通ってフロアに上がることができます。玄関に付けたシューズクロークを通ってフロアに上がれるシューズクロークの造りのことを、ウォークスルーシューズクロークと呼びます。

一般的に家族はシューズクロークの中で靴を脱ぎ、そのままフロアに上がります。つまり②のコースを通るわけです。このことで玄関には家族の靴を置くことがなくなるので、すっきりした玄関になります。これが最大のメリットです。

家族は②のコースを通りますが、お客さんは玄関で靴を脱ぎ、①のコースを通ります。

ウォークスルーシューズクロークのデメリット

玄関がすっきりする半面、ウォークスルーシューズクロークのデメリットもたくさんあります。

デメリット1 スペースが少ないとシューズの収納も少なくなる

シューズクロークに大きなスペースが取れないと、シューズボックスが小さいものになります。玄関に付ければ大きなシューズボックスも付けられるのに、シューズクロークにこだわったために無理やりシューズクロークにシューズボックスを入れる場合、靴の収納が少なくなってしまいます。

デメリット2 通るのに遠回りになると、使わなくなる

間取り的にウォークスルーのシューズクロークを利用すると遠回りになることになると、シューズクロークは使いたくなくなります。

玄関からの動線

上図のようにシューズクロークを使うと遠回りするような間取りだと、結局シューズクロークを使わない可能性が高くなります。元気のいい子供は、わざわざ遠回りして靴を脱いでフロアに上がってくれません。大人でもシューズクロークを通ると大回りになる場合は、自然にシューズクロークを使うことを敬遠していくことになります。

デメリット3 収納物が増えると通りにくくなる

狭いシューズクロークだと、物を少し詰め込んだだけで一杯になってしまい、通路が確保できなくなります。狭くなくてもシューズクロークは便利なのでたくさんの物を詰め込みたくなるものです。その場合、とても通りにくいことになり、ウォークスルーとして使用しなくなる可能性があります。

充分な広さがないと、シューズクロークとしても、玄関収納としても中途半端でどちらも使いにくいものになりかねません。

デメリット4 室内側から中が見えてしまう

玄関からウォークスルーのシューズクロークの中を通って家の中に入ります。家の内側からはシューズクロークの中が見えてしまいます。

ウォークスルシューズクローク開口部

上図のように家の内部からはシューズクロークの中が丸見えです。カーテンを付けるなどすることもあるようですが、それはスマートでない気がします。

この開口部に扉を付けたら、ウォークスルーシューズクロークを使ってフロアに上がるときは、2回も扉を開けることになり面倒です。面倒でシューズクロークから出入りしなくなることもあり得ます。

デメリット5 ウォークスルーとして使わなくなるととても不便

シューズクロークを使うと遠回りになるとか、中が収納物でごちゃごちゃして通りたくなくなるなどの理由で、ウォークスルーのシューズクロークとして使うのを諦め、ただの玄関収納とした場合、たくさんの問題が出てきます。

靴を取り出すのにわざわざシューズクロークまで行って取り出すことになります。日常的に使う靴だけを限定して、玄関に並べるのはやむを得ないでしょう。しかしそれ以外の靴を取り出すのに、わざわざシューズクロークまで行って持って来なければなりません。これはとても面倒です。

デメリット6 出口に壁がなくなるため、棚を付けるスペースもなくなり収納力が劣る

またウォークスルーになっているため、入口出口の二ケ所に壁がありません。そこに棚を付けられないので、収納力が劣ります。棚を付けられない以外にも、壁に人の出入りできるように開口部を設けるため、その場所には物が置けなくなります。

ウォークスルーシューズクロークは、ウォークスルーではないシューズクロークよりも収納力は絶対に劣ることになるのです。

ウォークスルーシューズクロークに適した間取り

ウォークスルーシューズクロークに適した間取りは、以下の条件です。

  1. 内部が広くて収納したい物をすべて詰め込んでも、人が通るスペースが確保できる。
  2. ウォークスルーシューズクロークを使ってフロアに上がる場合も、遠回りにならない。ショートカットできるとベスト。
  3. 出入り口がお客さんから見えにくくなっている。

実はウォークスルーシューズクロークを使うと遠回りにならず、ショートカットができるような間取りの場合、フロア側の開口部はとても目立つ位置にしかなりません。そして収納力十分のシューズクロークを付けるスペースを確保するのは大変なのです。

ウォークスルーシューズクロークに適した間取りを考えるのは、至難の業なのです。

ウォークスルーシューズクロークについて

ウォークスルーのシューズクロークには欠点がたくさんあります。しかしうまく使うことができれば玄関がすっきりすることは間違いありません。大きいゆとりのあるシューズクロークを付けることができたら、ほとんどの問題は解決できると思いますが、小さくなってしまうと不満が多くなると思います。

収納の記事でも書かせていただきましたが、玄関に収納部を付けると選択した場合、何を収納するかがポイントになります。収納したいものは、住んでみると次々に増えていくことが多いようです。それも考えた上で、本当にウォークスルーのシューズクロークにするべきか考えた方がいいでしょう。

私の知り合いで、新築の家に薪ストーブをどうしても入れたいと考えていた人がいました。奥さんは反対しましたが、ごり押しで薪ストーブを入れてしまいました。入居前は「絶対に使い続ける!」と言い切っていました。

しかし1年後には、薪ストーブを使うことはほとんどなくなりました。薪を確保するのが面倒なことと、掃除などの手間がかかること、温度調節が難しいことなどが原因です。私はウォークスルーシューズクロークと聞くと、この薪ストーブの話をいつも思い出します。

憧れていた物を新居に入れたい気持ちはよくわかります。しかしそれを本当にずっと使い続けるのか、しっかり予想しておかなければいけないのです。長年の夢だったマイホームを手に入れられるのです。憧れを優先してしまう気持ちはわかります。しかし無用の長物になる可能性もあることを、頭の片隅にでも入れて検討することは大切なのです。

知り合いでもウォークスルーシューズクロークを付けた人がいます。入居後、シューズクローク内部はあっという間に物で埋まってしまい、ウォークスルーの機能を果たさなくなりました。もちろんその知り合いは「ウォークスルシューズクロークを付けたのは失敗だった」と言っています。

ウォークスルシューズクロークを採用しようと考えている方は、もう一度「ウォークスルー機能を使い続けられるのか」考えてみてください。

私はウォークスルーシューズクロークではなくシューズボックスのないシューズクローク(土間収納)にしました。私の家でウォークスルーシューズクロークを付けても、間違いなくウォークスルーで使うことはないと確信していたからです。入居後にもこの判断は間違っていなかったと自信を持って言えます。